
税理士の5科目をどの順番で受験すれば効率的なんでしょうか?

科目選びと順番で合格スピードが大きく変わると聞いて、戦略をしっかり立てたいです。
本記事で解決できる疑問
- 税理士5科目の必須・選択ルールの基本
- 合格スピードを最大化する順番の選び方
- キャリア志向別おすすめ科目組み合わせ
- 働きながら派・専業派それぞれの戦略
- 科目選びで失敗するNGパターン

こんにちは、複数の士業資格を保有する現役士業の「てん」です。税理士5科目の選択戦略は合否を分ける重要な判断。実体験を踏まえて徹底解説します。
結論を先にお伝えします。
王道ルートは「簿財同時→法人税法→消費税法→相続税法(または国税徴収法)」。会計事務所キャリアを目指すなら法人税法、個人税務なら所得税法を必須選択し、消費税法を最も実務需要が高い選択科目として組み合わせるのがコスパ最強です。
税理士5科目の基本ルール
まず5科目の構成を整理します。
5科目の内訳
📌 税理士試験5科目の構成
- 必須2科目:簿記論・財務諸表論
- 必須選択1科目:法人税法 or 所得税法(いずれか必須)
- 選択2科目:消費税法・相続税法・国税徴収法・住民税・事業税・酒税法・固定資産税から2つ
合計5科目に合格すれば、税理士登録要件をクリアできます。
科目合格制の特徴
税理士試験は「科目合格制」。
一度合格した科目は永続的に有効で、何年かかっても5科目全て合格すれば登録できます。
これが「働きながら長期戦」が可能な税理士試験の最大の特徴です。
王道ルート:簿財→法人税法→消費税法→相続税法
最も合格者の多い王道ルートを紹介します。
ステップ1:簿財2科目同時合格(1〜2年)
受験資格不要な簿財から始めるのは絶対のセオリー。
簿記論と財務諸表論は範囲が大きく重複するため、同時学習で効率1.5倍。
1年で同時合格を目指すのが標準的です。
ステップ2:法人税法(1〜2年)
必須選択は法人税法がおすすめ。
会計事務所キャリアの中心となり、実務需要が圧倒的に高いからです。
所得税法より範囲が広く学習量が多いですが、合格後の活用範囲も広い。
ステップ3:消費税法(9ヶ月〜1年)
選択科目では消費税法が最も人気。
必要学習時間500〜700時間と税法では最少クラスで、実務需要が極めて高い。
インボイス制度の導入で、今後ますます需要が拡大しています。
ステップ4:相続税法または国税徴収法(1年)
選択2科目目は相続税法が定番。富裕層向けの相続税対策ニーズに応えられます。
短期合格を狙うなら国税徴収法(必要学習時間200〜400時間)も有力選択肢。
💡 王道ルートのタイムライン例
- 1年目:簿財同時合格
- 2年目:法人税法合格(または2年計画スタート)
- 3〜4年目:法人税法合格+消費税法スタート
- 4〜5年目:消費税法合格
- 5〜6年目:相続税法(または国税徴収法)合格=5科目達成
キャリア志向別おすすめ組み合わせ
将来のキャリア志向別に、最適な5科目組み合わせを提案します。
志向1:会計事務所・税理士法人キャリア
中小企業の法人顧問業務がメインのキャリアを目指す場合。
📌 会計事務所キャリア向け組み合わせ
- 簿記論
- 財務諸表論
- 法人税法(必須選択)
- 消費税法
- 相続税法(または国税徴収法)
志向2:富裕層・個人税務専門
相続税対策・不動産税務など富裕層向けキャリア。
📌 富裕層・個人税務向け組み合わせ
- 簿記論
- 財務諸表論
- 所得税法(必須選択)
- 相続税法
- 消費税法
志向3:BIG4・大企業税務
上場企業・国際税務など最先端キャリア。
📌 BIG4・大企業向け組み合わせ
- 簿記論
- 財務諸表論
- 法人税法
- 消費税法
- 事業税(または住民税)
志向4:短期合格優先
とにかく早く5科目達成したい場合。
📌 短期合格優先組み合わせ
- 簿記論
- 財務諸表論
- 法人税法(必須選択)
- 消費税法
- 国税徴収法(または酒税法)
国税徴収法・酒税法は「ミニ税法」と呼ばれ、必要学習時間が200〜400時間と少なく短期決戦が可能です。

キャリア志向で組み合わせが変わるんですね。私は会計事務所キャリアなので王道ルートで進めます。

はい、王道ルートが最も合格者が多く、合格後のキャリアパスも広い。迷ったら王道で問題ありません。
働きながら派の戦略
働きながら派の5科目戦略を解説します。
原則:1年1科目ペース
働きながら派は「年1科目」を基本ペースに。
無理に同時受験を狙うと、両方とも中途半端で不合格になるリスクが高い。
例外:簿財だけは同時合格
簿財だけは範囲重複が大きいため同時受験OK。
その後の税法は1科目ずつ攻略するのが鉄則です。
働きながら派の年間目標例
| 年数 | 目標科目 | 学習時間目安 |
|---|---|---|
| 1年目 | 簿財同時合格 | 850〜1,100時間 |
| 2〜3年目 | 法人税法 | 1,200〜1,500時間 |
| 4年目 | 消費税法 | 500〜700時間 |
| 5年目 | 相続税法 | 600〜800時間 |
| 5〜7年目 | 5科目達成 | 合計3,150〜4,100時間 |
専業派の戦略
専業受験生なら、より積極的なスケジュールが可能です。
2年5科目達成ルート
1年目に簿財同時+法人税法(または所得税法)の3科目同時合格を狙う。
2年目に消費税法+相続税法(または他選択科目)の2科目で5科目達成。
必要学習時間:1日10時間×365日×2年=約7,300時間。
体力勝負ですが、最短ルートです。
3年5科目達成ルート
1年目簿財、2年目法人税法+消費税法、3年目相続税法で達成。
2年5科目より体力的負担が軽く、現実的な選択肢です。
科目選びで失敗するNGパターン
NG1:いきなり税法から挑戦
簿財合格前に税法に手を出すパターン。
税法は受験資格として簿記論・財務諸表論などの所定要件が必要な場合がほとんど。
順序を間違えると受験すらできない事態に。
NG2:5科目同時挑戦(働きながら派)
働きながらで5科目同時挑戦はほぼ確実に全敗。
1年で5科目分の学習時間は確保できません。
NG3:法人税法と所得税法の両方
必須選択は「法人税法 or 所得税法」のどちらか1つで十分。両方取る実益は限定的で、時間の無駄になります。
NG4:実務需要の低い選択科目
住民税・事業税・酒税法・固定資産税は実務需要が限定的。
合格しても収益化が難しいので、消費税法や相続税法の方が王道です。
合格者のリアル体験談
体験談1:33歳会計事務所勤務(5年5科目達成)
「王道ルート(簿財→法人税法→消費税法→相続税法→国税徴収法)で5年達成。法人税法に2年かかったのが想定外だったが、それ以外は順調」
体験談2:28歳専業(2年5科目達成)
「TAC通学で1年目簿財+法人税法、2年目消費税法+相続税法+国税徴収法で達成。体力的に厳しかったが、若さで乗り切った」
体験談3:40代主婦(10年5科目達成)
「育児しながらで時間がなく、1年1科目ペースを10年継続。最初の3科目は楽だったが、相続税法と所得税法で苦戦。それでも諦めず達成」
5科目順番のよくある質問
Q1. 法人税法と所得税法、どちらが難しいですか?
学習量は法人税法の方が多いですが、所得税法も似た難易度。キャリア志向で選ぶのがおすすめです。
Q2. 国税徴収法は本当に簡単ですか?
「他税法より学習量が少ない」だけで、合格率は10〜13%と他税法と同水準。決して簡単ではないです。
Q3. 5科目の途中で順番を変更しても問題ないですか?
問題ありません。柔軟に変更して、自分のキャリア観や生活環境に合わせて調整可能です。
Q4. 簿財合格後すぐに税法に進むべきですか?
はい、簿財知識が新鮮なうちに税法に進む方が効率的です。1年以上のブランクは要注意。
Q5. 5科目達成までの平均年数は?
働きながら派は5〜10年、専業派は2〜4年が標準的。「諦めずに継続する」ことが何より重要です。
結論:王道ルートで効率合格を目指せ
🏆 5科目順番の3つの鉄則
- 簿財同時合格から始める(受験資格不要・範囲重複)
- 必須選択は法人税法(会計事務所キャリア向け)
- 消費税法を選択科目で必ず取る(実務需要圧倒的)
5科目の順番選びは合格スピードと合格後のキャリアを左右する重要判断。
王道ルートを基本に、自分の志向に応じて選択科目を調整するのが最も合理的です。
今日中の無料体験申込から、5科目達成への戦略をスタートしましょう。
科目別の難易度と合格戦略まとめ
5科目それぞれの難易度と戦略を最後に整理します。
| 科目 | 学習時間 | 難易度 | 実務需要 |
|---|---|---|---|
| 簿記論 | 450〜600時間 | 中 | 高 |
| 財務諸表論 | 400〜500時間 | 中 | 高 |
| 法人税法 | 1,200〜1,500時間 | 高 | 最高 |
| 所得税法 | 1,000〜1,200時間 | 高 | 高 |
| 消費税法 | 500〜700時間 | 中 | 最高 |
| 相続税法 | 600〜800時間 | 中〜高 | 高 |
| 国税徴収法 | 200〜400時間 | 中 | 中 |
| 事業税・住民税 | 200〜400時間 | 中 | 中 |
| 酒税法 | 200〜300時間 | 低 | 低 |
| 固定資産税 | 200〜400時間 | 中 | 中 |
選択科目の組み合わせパターン詳細
選択科目の組み合わせを、実務需要と難易度の観点から詳しく解説します。
組み合わせ1:消費税法+相続税法(最人気)
選択科目で最も多い組み合わせ。「実務需要No.1 + 富裕層向けNo.1」の最強コンボです。
会計事務所キャリアでも独立開業でも、この組み合わせなら顧客のあらゆる税務に対応可能。
組み合わせ2:消費税法+国税徴収法(短期合格優先)
消費税法+ミニ税法の組み合わせ。5科目達成を最短で目指す受験生に人気。
国税徴収法は学習時間200〜400時間と最少クラスで、相続税法より約半分の学習量で済みます。
組み合わせ3:消費税法+事業税(大企業税務向け)
BIG4監査法人や大企業の税務部門を目指す場合の組み合わせ。
事業税は法人事業税の知識が大企業税務で活きます。
組み合わせ4:相続税法+住民税(個人税務専門)
個人税務を専門にしたい受験生向け。所得税法を必須選択にした場合の自然な組み合わせ。
💡 選択科目の選び方早見表
- 実務需要重視:消費税法+相続税法
- 短期合格優先:消費税法+国税徴収法
- 大企業税務志向:消費税法+事業税
- 個人税務専門:相続税法+住民税
受験計画立案の5つのコツ
コツ1:人生イベントを織り込む
結婚・出産・転職・引っ越しなど、5年〜10年の長期計画に人生イベントを織り込む。
「子どもの幼稚園入園期」「住宅購入の時期」など、学習時間が削られるタイミングを予測して計画立案。
コツ2:合格年度の本試験を意識
本試験は毎年8月上旬。
「9月開講で翌年8月本試験」というサイクルで計画を立てるのが王道。
コツ3:失敗時のリカバリープラン
科目合格制なので不合格でも翌年再挑戦可能。
1科目につき2〜3回挑戦することを最初から計画に織り込んでおくと、メンタル的に楽です。
コツ4:仕事のキャリアと両立
会計事務所転職、昇進、子育てなど、キャリア面のイベントと受験計画を統合的に管理。
例:「簿財合格後に会計事務所転職→税法は事務所勤務と並行」など。
コツ5:5年スパンで見る
年間目標ではなく5年スパンで計画を立てる。
「3年で簿財+税法1科目、5年で5科目達成」のようなマイルストーン管理が現実的です。

5年スパンで考えると、焦らずに計画的に進められそうですね。

はい、税理士試験は短距離走ではなくマラソン。5年スパンで設計すれば、不合格年があっても全体計画は崩れません。長期戦のメンタル維持には絶対必要な考え方です。
科目別の合格基準点と戦略
科目ごとに合格基準点と戦略を整理します。
📌 科目別合格基準点(推定)
- 簿記論:60点前後(時間配分の取捨選択が決定的)
- 財務諸表論:60点前後(理論記述の精度が鍵)
- 法人税法:60点前後(圧倒的学習量で底上げ)
- 所得税法:60点前後(細かい論点の網羅性)
- 消費税法:60点前後(インボイス制度の理解)
- 相続税法:60点前後(計算の複雑性に対応)
- 国税徴収法:60点前後(条文暗記中心)
合格基準点は公式発表されていませんが、受験生コミュニティの分析では60点前後が共通基準と考えられます。
科目選びで悩んだ時の最終判断軸
選択科目で本当に悩んだら、以下の3つの判断軸で決めてください。
🎯 科目選びの最終判断3軸
- 合格後のキャリア像:5年後10年後に何をしているか
- 実務需要:その税目が顧客にとって必要か
- 学習時間との相談:自分が捻出できる学習時間に見合うか
この3軸で考えれば、自分にとって最適な5科目組み合わせが見えてきます。
悩んで動けないことが最大の機会損失。まず簿財から始めて、税法選択は1年後に決めるのが現実的です。
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